みんなで食べる楽しさを叶える『tonton』のアレルギー対応パン
人と出会い、耳を傾けて、試行錯誤して…。
諦めず、人に寄り添って作り続けたパンは、
みんなが笑顔にしてくれるおいしさに。
■パン工場直販店で販売されているパン。家族総出で来店し、うれしそうにパンを選ぶ姿も
「卵、乳を使っていないのに、すごくおいしいパンのお店が小松にあるの」と、
ママ友から聞いて以来、ずっと気になっていた『卵・乳アレルギー対応パンのtonton』。
ママ友の子どもは卵アレルギーなので、食べられるパンを探すのに苦労しているのは知っていました。それだけに「すごくおいしいパン」にであえるのは稀ということも。
店頭にはコッペパンやメロンパン、クロワッサンなどシンプルながらもバリエーション豊かなパンが並び、そのどれもがやや小ぶり。
「子どもも食べきれるようにと、あえて小さめにしているんですよ」
と話してくれたのは、店長でありパン職人の井藤さん。
■卵、乳製品を一切持ち込まないパン工場で、食べる人を想って丁寧にパンを作る井藤さん
意外なことに、前職は建築設計だった井藤さん。
だけど、黙々と図面を書き続けるデスクワークは性に合わなかったそう。
その時、井藤さんの奥様の「焼きたてパンを毎日食べたい」という〈声〉を聞き、思い切ってパン屋の道へ転身!
横浜の有名パン屋や富山県のインストアベーカリーで修業し、石川県で独立するも、パンが全く売れない日々。毎日廃棄されるパンに、何を作ったらいいのかわからなくなったことも。
その中で聞いたのが、
「このコッペパン、子どもが食べるにはちょっと大きいなあ。半分の大きさにならん?」
という常連さんの〈声〉。
「正直、戸惑いました。おしゃれなパンがお客様に喜ばれると考えていただけに、半分にしただけの簡単なパンでいいのだろうか……と不安で。
だけど、『私のために作ってくれた!』と大喜びで食べてくれたんです。
それが、考えるきっかけになりました。
自分が食べてほしいパンではなく、お客様が食べたい、食べられるパンは何だろうと」
■卵、乳製品不使用とはわからないほど、ふっくらおいしそうなパンが次々焼き上がります
「実力不足だったんです。でも、それが逆に良かった。
もし、自分に実力があったら、妻やお客様の〈声〉を聞かずに我が道を行っていた。
売れないことを『パン文化をわかってない』と、ぼやいていたでしょう」
素直な姿勢で、食べる人を想って〈声〉に耳を傾け、試行錯誤して。
卵、乳不使用のアレルギー対応パンを手がけることになったのも、お客の〈声〉から。
■店内の小窓から、パン工場内で手際よくパンを作り上げていく様子を見られます
井藤さんが習得したおしゃれパンは姿を消し、現在、お店に並んでいるパンのほとんどは、お客やスタッフが食べたいシンプルなパン。
でも、それでいいんだと井藤さんは楽しそうにパンを作ります。
卵・乳アレルギー対応のパンというものの、井藤さんが納得できるほどおいしいパンの味に仕上げるには、気が遠くなるほど果てしない試行錯誤の繰り返し。
コッペパンができたなら、次はクロワッサン、それからメロンパン……
「アレルギーを持つため、今までパン屋に入れなかった人も『どのパンにしようかな』と笑顔で選んでいる。
その姿を見るたびに、アレルギーを持つ人は、実は自分たちが思っているよりも多いのだと気づかされます」
■卵、乳製品、ナッツ不使用ながらも種類豊富。その数なんと約100種類!
選べる喜び、みんなで同じパンを食べる楽しさ。
食べることを怖がらなくていい安心感。
ふんわり、なめらかな食感の小ぶりなパンから、このパンの味が家族みんなの思い出の味になっていくのだろうな……と感慨深く味わいました。
<この商品はこちらのカタログに含まれています。>
<じのもんオンラインショップでも販売中>
卵・乳アレルギー対応パンのtonton
0761-58-0554
石川県小松市南浅井町イ103-12
営/11:00~16:30
休/土日祝
※『食パンのtonton』(コープこまつ内)では、卵・乳・小麦・落花生を含む製品と共通の設備で製造しております。
重度のアレルギーをお持ちの方は「パン工場直販店」である『卵・乳アレルギー対応パンのtonton』またはネットショップでのご購入をおすすめします。
じのもんライター:南出 ときこ
県外から石川県の大学へ進学し、県内の会社でライターとして働くも30歳を前に結婚。「大学までの自分を振り返ると、家族みんなで過ごせる時間は案外少ない」との考えから、家族で楽しめるアクティビティは大歓迎。サブカル女子なので自分の趣味時間も大切。